物件価格は安いのに現金が足りない?投資用マンションの購入費用比較表

購入費用と支払日を確認するための、マンション模型、2つのフォルダー、計算機、カレンダーの説明イラスト 不動産投資の基礎知識

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「こちらの物件のほうが100万円安い」。それだけで、購入までに用意する現金も少なくなると判断していませんか。

物件代金以外の支払い、借りられる金額、支払期日が違えば、必要な現金も変わります。購入候補を比較するときは、価格の横に「費用の内訳」「資金の出どころ」「いつ払うか」を並べてみましょう。

この記事は投資用マンションの購入前に使う整理表です。税額・契約条件はそれぞれの資料で確認してください。

まず3つの金額を分ける

最初に、購入に伴う総支払額、融資等で賄える額、手元から出す額を分けます。さらに、購入後に残したい修繕・空室対応の資金を、購入費用とは別枠で考えます。

「総額から借入額を引く」だけでは、途中の支払日に現金が足りるかまでは分かりません。融資実行より先に払うお金があるか、契約書と資金計画書で照合します。

国土交通省の不動産取引案内でも、引渡し前に売買代金の一部を手付金等として授受する流れが説明されています。自分の契約でいつ何を払うかは、個別に確認する必要があります。

「諸費用一式」を同じ項目に分ける

比較表には、該当しない項目も「なし」と書きます。分からない欄を0円にすると、見積もりがそろっていないのに安く見えてしまいます。

表が画面に収まらない場合は左右にスクロールできます。キーボードでは表を選んで左右キーで移動できます。

購入費用と資金の確認項目
確認する費用・資金見る資料・確認先比較時に残す情報
仲介手数料媒介契約、仲介会社の見積書税込額、合意額、支払時期
登記に関する費用司法書士の見積書等税金と報酬の内訳、対象の登記
融資関係の費用金融機関の商品説明・見積書手数料等の要否、計算対象、融資実行時の扱い
保険料保険の見積書対象、補償内容、期間、支払方法
税金・精算金税の案内、契約書、精算書税目、精算対象期間、概算か確定か
購入時に行う工事・設備対応工事の見積書必須か任意か、実施時期、対象範囲
購入後に残す予備資金自分の資金計画費用の支払いとは別枠で確保する額

税額や手数料の率を一律に当てはめず、候補ごとの資料を集めます。

仲介手数料については、国交省が上限額と事前の合意を案内しています。上限額を、そのまま自分の確定請求額と扱わないようにします。低価格物件には特例もあるため、適用条件は同省の説明で確認してください。

架空の2物件で、価格と必要資金の違いをみる

以下は計算方法を示す架空例です。費用は同じ範囲を集計したと仮定し、工事費は含めていません。

表が画面に収まらない場合は左右にスクロールできます。キーボードでは表を選んで左右キーで移動できます。

架空の物件購入資金比較
比較項目物件A物件B
物件代金2,000万円1,900万円
購入に伴う追加費用(仮定)150万円220万円
上記の合計2,150万円2,120万円
この例で仮定する借入額1,800万円1,600万円
合計から借入額を引いた金額350万円520万円

Bは代金が100万円安く、上記合計も30万円少ない計算です。それでも、仮定した借入額の差により、手元から出す金額はBのほうが170万円多くなります。金利、返済、家賃、維持費、売却条件も別途検討する必要があります。

融資の扱いを自己判断で埋めないことも大切です。例えばオリックス銀行のFAQには、対象の投資用不動産ローン・住宅ローンについて、諸費用を含めた融資は取り扱わない旨が掲載されています。自分が申し込む商品の名称と現行条件を確認してください。

手付金を「価格に上乗せ」しない

もう一つの確認点は、支払いの順番と総額を混ぜないことです。

例えば、架空の契約で売買代金2,000万円のうち100万円を先に払い、その100万円が残代金の精算に充当されるとします。この場合、代金の内訳は100万円と残り1,900万円です。代金2,000万円に100万円を追加して2,100万円と数えるのは二重計上になります。

これは契約が予定どおり履行される場合の説明例です。解除時の返還や違約金の扱いを示していません。契約書の充当・精算方法と、解除に関する条項は分けて確認してください。

手付金などを先に払う場合は、「いつ払う」「どの資金から払う」「後の精算でどこに反映される」を一行で記録すると、重複や資金不足を探しやすくなります。

記入例:自己資金350万円を、支払時期に分ける

先ほどの物件Aを使った架空の支払メモです。手付金100万円は代金に充当し、借入1,800万円を残代金に使い、諸費用150万円はすべて決済日に自己資金で払うと仮定します。

  1. 契約時:自己資金から手付金100万円。売買代金2,000万円の一部として記録。
  2. 決済日:残代金1,900万円=借入1,800万円+自己資金100万円。
  3. 同日:諸費用150万円を自己資金から支払い。この例では先払いなし。

自己資金の支払合計は100+100+150=350万円です。決済日に追加で用意する自己資金は250万円で、先払い済みの100万円とは分けて確認します。購入後の予備資金や、この例に含めていない工事費は別枠です。

自分のメモでは各行に「支払予定日/金額/資金の出所/支払済みか/精算書での充当先」を付けます。諸費用の一部を先払いする契約なら、その分を決済日の欄から移し、総額と時期の両方を確認してください。

自分の見積額で、自己資金と未払い分を照合する

費用の範囲と融資の使途を確認済みの方のための簡易計算です。単位は円。手付金が物件代金に充当される場合、購入費用へ上乗せせず「支払済み」にだけ記入します。未確認の費用を0円にせず、資料がそろうまで結果を確定しないでください。

税込・税別や対象範囲は入力前に統一してください。





手計算:総支払額=代金+購入費用。自己資金の合計=総支払額−借入額。残りの自己資金支払い=自己資金の合計−自己資金で支払済みの額。

上の物件Aなら、20,000,000/1,500,000/18,000,000/1,000,000と入力すると、自己資金合計350万円、残り250万円です。

残り支払額は「今すぐ必要な現金」や「決済日の請求額」と同じとは限りません。支払期日、融資実行日、借入手数料が差し引かれる場合の実際の入金額を個別に照合します。購入後の予備資金は、次の例で別に整理します。契約解除や先払いの返金計算には使えません。

購入できる額と、購入後に残したい額を一枚で比べる

自己資金350万円を払えることと、購入後も暮らしや修繕に対応できることは別です。購入費用の表に、手元の現金と残したい資金の欄を付けます。前の物件Aに、残したい資金の仮定を加えてみましょう。

  • 契約前の現金:500万円
  • 購入に使う自己資金の総額:350万円(手付金100万円を含む)
  • 購入後に残る現金:500−350=150万円
  • 生活用に残す目標:100万円
  • 物件の修繕・空室対応用に残す目標:80万円
  • 目標合計180万円に対して:30万円不足

この例では決済代金は払えても、自分で決めた残高目標には届きません。150万円を「自由に使えるお金」として趣味や買い物に回す前に、生活用と物件用の資金を同じ残高から二重に取り分けていないか確認します。100万円・80万円は説明用の仮定です。家計、建物の状態、保険、予定修繕、空室時の支出などに応じて自分の条件を置いてください。

契約後に計算する場合は、残高と未払い分の時点を合わせます。手付金100万円の支払後なら残高は400万円、残り自己資金支払いは250万円で、400−250=150万円です。400万円から自己資金総額350万円をもう一度引くと、手付金を二重に引いてしまいます。

今の残高から、目標までの差額を計算する

支払済み分を引いた後の現在の現金残高と、これから払う自己資金だけを入力します。生活用と物件用の目標額は重複させず合計してください。未確認額があれば、計算結果も仮置きです。




計算式:購入後残高=現在残高−これから払う自己資金。目標との差=購入後残高−残したい資金。

例:4,000,000/2,500,000/1,800,000なら、購入後150万円、目標に30万円不足です。計算は入力額の差し引きのみで、支払期日ごとの資金繰りや将来の収支は含みません。

不足が見えたときに、確認する順番

  1. 見積額の漏れ・重複と、支払済み分の扱いを照合する。
  2. 生活用と物件用で、残したい理由・対象期間・対象支出を言葉にする。
  3. 未確定の工事費や融資条件があるなら、追加資料を受け取るまで結論を保留する。
  4. 数字がそろったら、候補の条件を変えて比較するか、資金を確保してから再検討するかを選ぶ。

不足額を埋めるために家賃上昇や売却益を予定どおり入る現金として先に足すと、購入時の資金確認になりません。

見積もりを受け取ったら、この順で確認する

まず、候補ごとに費用の範囲をそろえます。次に、概算・確定・未確認を区別します。そのうえで、借入対象になる額と自己資金で払う額、支払日を記入します。最後に、購入後の予備資金がどれだけ残るかを別に確認します。

質問の例は「この一式に含まれない費用はありますか」「この金額は税込・確定ですか」「融資実行前に必要な支払いはいくらですか」「先払いした金額は精算書のどこに反映されますか」です。

比較に必要な資料がそろっていない場合は、投資用マンション購入前の資料チェックリストから確認してください。資料を集めた後で、この費用表に金額と日付を戻していくと、分からない点を具体的に質問できます。

出典確認:2026年10月3日。契約・税・融資の条件は、検討時点の公式情報と個別資料で確認してください。

補足:計算欄に送信・保存機能はありません。

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